不動産相談ブログその他 不動産知識

東海リバティです。

仕事で遠方に引っ越すことになった、老人ホームなどに入居するので空き家になったなど、家を貸すか、売るか迷うところです。

そのような場合に、貸す場合と売る場合について考えてみたいと思います。

-Contents-

1.貸す場合について

1-1. 貸す場合のメリット

1-2. 貸す場合のデメリット

2.売る場合について

2-1. 売る場合のメリット

2-2. 売る場合のデメリット

3.当社の取引事例 東区T様

1.貸す場合について

長年住み慣れた家を簡単に売却したくない、また住宅ローンなどの返済が売却価格を上回っているなど、売れない場合もあります。

売りたくない場合は、将来的にどうしたいかを考えてから賃貸しましょう。

1-1. 貸す場合のメリット

資産として残り、安定収入になります。

将来的な不安や副収入を得たいため、収益不動産を持ちたい方は多くなっています。

一から収益不動産を購入しようとすると、購入するにも費用がかかり、質の良い物件はなかなか見つけられませんし、決して安くは購入できません。

持ち家であれば、そのような費用をかけずに大家さんになれます。

1-2. 貸す場合のデメリット

売却したいと思った時に、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」が使えなくなる可能性があります。(転居してから3年後の12月31日までに売却した場合は制度が使えます)

この制度は居住用の財産を売却して譲渡益が生じた場合に、譲渡益に対して税金がかかりますが、譲渡益3,000万円までは税金がかかりませんよ、という制度です。

 一旦、期間を超えて(3年)賃貸してしまうとその住居は収益を生む財産と判断されて、この制度が使えなくなります。

住宅売却時の「3,000万円特別控除」とは【アットホーム】 (athome.co.jp)

 ずっと大家さんとして家を貸し続けるのであれば、賃貸する方が良いですが、安易に貸してしまうと、売却時に思わぬ税金がかかりますので、ご注意を!

2.売る場合について

先祖から引き継いだ土地、建物である場合、お客様より「自分の代で売却したくない」と言われる方がよくいらっしゃいます。

また、気に入った物件であれば、残しておきたいと思う方もみえます。

売る場合は、所有している年数によって税金の控除額が変わってきます。

2-1. 売る場合のメリット

居住期間が10年を超えている家を売却した場合は、3,000万円の特別控除と併せて、通常の場合の税率(20%)が軽減されます。

また、新たに居住用財産を購入した場合に、譲渡益が出た場合にも課税の繰り延べが受けられます。

つまり、譲渡した家が高く売れたとしても、購入代金に充てた部分については譲渡がなかったものとして、税金が将来に繰り延べされます。

詳細の条件は、詳しくはこちらで確認してください↓

No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁 (nta.go.jp)

2-2. 売る場合のデメリット

所有期間5年以下の所有で売却した場合、譲渡益が3,000万円以上の場合は、超えた部分に39%の税金がかかります(たかっ!)

空き家を売る場合など、一般的には、「契約不適合責任」といって、「告知されたこととちがう!」とか「契約した内容とちがうやん!」という場合は代金を減額したり、賠償したりと、いろんな意味で冷や冷やします。

ましてや空き家になっていた家を売ろうとすると、思わぬ費用がかかったり、低い金額でたたかれてしまったりすることもあります。

売却する不動産をきちんと調査したうえで、買主にしっかりと重要事項説明書で告知をしたうえで売買をおこなうことが重要です。

3.当社の取引事例 東区T様(40代女性)

Tさんは2年前にきれいにリノベーションされた築40年、駅近5分の中古マンションを現金で購入して、気に入って居住されていました。

マンションの管理も行き届いており、長く居住するつもりでしたが、お仕事の都合で遠方に引っ越すことになってしまいました。

気に入って購入したマンションでローンも組んでいなかったため、賃貸物件として残すか、売却するか悩まれて当社にご相談をいただきました。

当社で賃貸した時の賃料相場と、売却した時の査定書を提出して一緒に考えました。

Tさんは事業家で遠方に会社を設立したため、こちらに戻ってくる可能性がありません。

 

マンションは古いが、お部屋の中はフルリノベーションされており、マンション自体も管理組合での管理がしっかりされていたため、査定価格は購入した価格を上り回ました。

賃貸の相場としては、近隣に築浅の賃貸マンションが数多くあり、賃貸する場合の相場は思うほどのびませんでした。マンションが築浅でしたら需要は多くあったと思います。

また、売却益に短期譲渡所得(5年以内)がかかること、転居先で将来的に家を購入したいことなど、売却するメリットが多い事がわかり、ご納得のうえで売却をすることになりました。

マンションは良い購入者がみつかり、満足の価格で売却をすることができ、喜んでいただきました。「東海リバティさんにご相談してよかった」と言っていただいた時は、たいへん嬉しかったです。